OpenTTDは道路や鉄道、飛行場、港などを建設して人やモノを運ぶ「経営開発シミュレーションゲーム」です。
今回ご紹介する「NewGRF」(OpenTTDのMODのこと)は、沖縄の鉄道車両やモノレール車両、路面電車をゲームに追加します。
NewGRF紹介
OpenTTDは前述のとおり、輸送機関を建設して人やモノを運ぶ経営開発シミュレーションゲームです。
その輸送機関の中には鉄道やモノレール、路面電車(軌道)も含まれますが、バニラの場合、それらを走る車両に日本のものはありません。
バニラの鉄道車両の一例 |
身近な車両がないとゲームへの没入感が高まらないのではないでしょうか?
そのような場合は、ゲームにNewGRFを導入してみましょう!
NewGRFは「New Graphics Resource File」の略であり、OpenTTDにおけるMODのことです。
様々なNewGRFが趣味者によって開発・公開されていて、その中には日本の鉄道車両をゲームに追加するものもあります。
「Okinawa Trainset」の概要
今回のご紹介するNewGRF「Okinawa Trainset」は、ゲームに沖縄の鉄道車両やモノレール車両、路面電車を追加するものです。
「Okinawa Trainset」諸情報
- 最新バージョン(記事執筆時):1.3.1
- 「NewGRF設定」ウィンドウでの表示名:Okinawa Trainset 1.3.1
- GRF ID:454E2201
- 「BaNaNaS - OpenTTD」URL:https://bananas.openttd.org/package/newgrf/454e2201
このNewGRFをゲームに導入すると、沖縄都市モノレール(愛称:ゆいレール)の1000形はもちろんのこと、沖縄県営鉄道の蒸気機関車や気動車、沖縄電気の路面電車などが追加されます。
「Okinawa Trainset」で追加される鉄道車両一覧(あいうえお順)
鉄道事業者/ゲームでの名称/日本での名称
- 沖縄県営鉄道/HA Passenger car/3等客車
- 沖縄県営鉄道/KIHA 21/キハ21
- 沖縄県営鉄道/KIHA 31/キハ31
- 沖縄県営鉄道/Num. 1-3/1~3号(蒸気機関車)
- 沖縄県営鉄道/Num. 20/20号(同)
- 沖縄県営鉄道/TO Open car/無蓋貨車
- 沖縄県営鉄道/WA Box car/有蓋貨車
- 沖縄電気/Num. 1-12/1~12号(電車)
- 沖縄都市モノレール/Okinawa Monorail 1000 Series/1000形
NewGRF「Okinawa Trainset」で追加される鉄道車両 |
沖縄県営鉄道とは戦前の沖縄にあった鉄道です。
762mm軌間の軽便鉄道で、与那原線・海陸連絡線・嘉手納線・糸満線の計4路線がありましたが、沖縄戦に巻き込まれて破壊されました。
▼沖縄県営鉄道 - Wikipedia
沖縄電気とは戦前の沖縄にあった電力会社です。
電力の販売だけではなく路面電車の営業も行っており、軌間1067mm、直流500Vの電化路線で運行していましたが、バスとの競合に敗れ廃線になりました。
▼沖縄電気 - Wikipedia
現役の沖縄都市モノレールの車両だけではなく、日本国内でも知名度が低いであろう沖縄電気と沖縄県県営鉄道の車両も含まれていますので、手の込んだNewGRFだと分かります。
「Okinawa Trainset」のパラメータ設定
このNewGRFには「Load speed」、「Purchase cost multiplier」、「Running cost multiplier」の3種類のパラメータ設定があります。
NewGRF「Okinawa Trainset」のパラメータ設定画面 |
「Load speed」の選択肢
- Slow
- Normal (Default)
- Fast
この設定では、列車への積み込み速度を調整します。
「Slow」と「Fast」では体感2~3倍程度、積み込み速度に差がありました。
「Purchase cost multiplier」の選択肢
- Very low
- Low
- Normal (Default)
- High
- Very High
この設定では、車両の価格を調整します。
例えば、2020年1月1日時点で「Okinawa Monorail 1000 Series」を1つ購入する場合、「Very low」で1,031,140円、「Normal (Default)」で4,640,460円、「Very High」で18,562,500円でした。
「Running cost multiplier」の選択肢
- Very low
- Low
- Normal (Default)
- High
- Very High
この設定では、車両の運用費を調整します。
例えば、2020年1月1日時点で、1つの「Okinawa Monorail 1000 Series」の運用費は「Very low」で年間年間396,000円、「Normal (Default)」で年間1,980,000円、「Very High」で年間7,920,000円でした。
まとめ
以上、沖縄の鉄道車両やモノレール車両、路面電車を追加するNewGRFのご紹介でした。
今回ご紹介したNewGRF以外にも、OpenTTDには日本の鉄道車両を追加するNewGRFがいくつかありますので、また機会があればご紹介したいと思います。
乞うご期待!