今回のブログは雑誌記事レビュー、または雑誌記事の読書感想文といった感じです。
カッコを良く“書評”と言い切りたいところではありますが、残念ながらノリピーの文才はその域にまで達していません…
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今回のブログで取り上げる雑誌記事は、「北朝鮮 見え隠れする素顔」というタイトル。
『ナショナルジオグラフィック』日本版の2013年10月号に収録されている記事です。
20ページ構成で、写真を主体としつつも記者のレポートが文章で数ページありました。
先日、「OpenTTD」というシュミレーションゲームをテーマにして、街の建物を北朝鮮のものに変えるMODを紹介するブログを書きました。
しかし、そのMODを紹介するにしても、実際の北朝鮮の街並みを知らないのにも関わらず、「これは街の建物を北朝鮮風にするMODです!」とは書けません。
そこで北朝鮮の街並みを知れる資料、それもできれば写真が掲載されている資料を探していたところ、ナショジオの2013年10月号に北朝鮮の記事があることを発見しました。
さらに幸運だったのは、なんと自宅の蔵書にその号があったことです。
7月に入ったとはいえ、まだまだ雨の日が続く季節。
図書館や古本屋に行く積極的なやる気は湧いてきません。
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蔵書から該当の号を探して引っ張り出し、建物の外観や街並みが分かるような写真が載っていることを祈りつつ、さっそくページをめくってみました。
ナショジオの売りの1つが写真であることは、万人が答えるところでしょう。
ですので、まだ雑誌の小口に指を運んだ段階であっても、ナショジオの写真の質について疑いは持っていませんでした。
問題は、どのような場面・状況を切り取った写真であるか? …ということです。
記事タイトルは「北朝鮮 見え隠れする素顔」とあります。
「素顔」、…人間でしょうか?
…人間でした。
記事は「厳格な統制社会」である北朝鮮において、北朝鮮に住む人々の素顔に迫ろうとするテーマだったのです。
しかし、ノリピーはまたもや幸運でした。
何と、街並みや建物の外壁が分かる写真が4枚も載っていたのですから。
北朝鮮の首都、平壌(ピョンヤン)の写真が2枚。
残りは中国との国境地帯の農村と、韓国との軍事境界線に近い開城(ケソン)の集合住宅の外壁が写っている写真が1枚ずつありました。
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まず平壌の2枚の写真ですが、高層の建物が少ないと感じたのが第一印象です。
随分前にYouTubeで昭和の東京の動画(白黒)を見たことがあるのですが、それに多く写っていた背の低い建物を思い起こしました。
平壌の2枚は、あまり日の上っていない時間帯に撮られたようで、彩度が薄く、そのことも白黒の動画に写っていた昭和の東京を思い起こす1つの理由になっていたかもしれません。
高層の建物が少なさは、経済発展の遅れを感じさせます。
もっとも、この記事が掲載された2013年から10年も月日が流れています。
朝鮮半島関連で2013年といえば、北朝鮮は2月に3度目の核実験を行い、韓国では同月に朴槿恵政権が発足した年です。
当時と今とでは街並みが変わっているかもしれませんが…
(でも核弾頭とミサイルの開発で都市開発どころではなさそうな気がします。)
一方、中国との国境地帯の農村の建物は壁面が白く、1階建てで、茶色っぽい色の屋根でした。
先日紹介記事を書いたOpenTTDのMODでは、このような配色の1階建ての家がたくさんありましたが、どうやら北朝鮮の現実に即していたようです。
また、開城の集合住宅の壁面は一面緑色で、変化に乏しく味気無さを感じましたが、OpenTTDのMODにもそのような単色壁面の建物がありましたので、その点でも北朝鮮の現実に即しているようです。
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以上、『ナショナルジオグラフィック』日本版 2013年10月号収録、「北朝鮮 見え隠れする素顔」の感想でした。
写真の感想を中心にお伝えしましたが、記事本文も興味深い内容でしたので一読をオススメします。
当たり前のことですが、さすがプロの記者。
ノリピーよりも圧倒的に高い文才で書かれてありましたので、文章がノリピーを引き込んできて時間を忘れて読むことができました。
このような文才を見てしまうと、なんだかこのブログの文章がチープなものに感じてきてしまいます。
画面の前のあなたも、こんなブログなんか読んでないで図書館へ行き、ナショジオを読んでいた方がよっぽど有意義な時間の使い方になることでしょう。()
▼北朝鮮 見え隠れする素顔 (日経ナショナルジオグラフィック社): 2013-10|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
▼Amazon.co.jp: NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2013年 10月号 [雑誌] : ナショナル ジオグラフィック: 本